FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

漱石ところどころ 第4回『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』@ハピネス

滋賀湖東のフリーペーパー「ハピネス」no.8に掲載中の「漱石ところどころ」です。

第4回は漱石の作品ではない「漱石ところどころ」
ミステリーというジャンルにも登場しちゃった漱石です。
漱石って探偵嫌いじゃなかったっけ??と思いつつもぐんぐん読んでしまうのは、
漱石の手記として書かれる場面の文体がなんだか漱石っぽいから?
そんなことあるわけないんだけど、
英国留学中の漱石とホームズが出会っているかもしれないなんて思ったりして
ちょっとわくわくする。
暗いイメージで語られることの多い漱石の英国留学が少し素敵なものに思える。
そんな小説です。

あーイギリス行きたいな。




今回ご紹介するのは漱石の作品ではなく漱石が登場する作品、島田荘司『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』。
ルパンとシャーロック・ホームズが戦えばどうなるか?!を描いた作品があるが、これはなんと英国留学中の漱石がホームズの追う事件に一枚噛んじゃったらどうなるか?!を描いた作品。
漱石の英国留学のエピソードが時折はさまれていてまるで本当のことのよう。
漱石通には周知の「漱石は探偵嫌いだった」ということも忘れそうになる。
物語は漱石の手記とホームズの相棒ワトソンの手記の二つの視点で展開していく。
シャーロッキアンなら誰もが知っている「相手の職業やここ数日の行動を初対面で言い当てるホームズ」も漱石の手記の中では少々違う様子に描かれている。
漱石の目に映るのは名探偵ではなく迷探偵。
しかし事件のため精神を病んだ婦人に心を痛めるホームズの様子をワトソンからきき、漱石は「この頭のおかしい探偵を心から好きになった」と考える。
ワトソンの目に映る日本人ナツミはたいへん紳士的でホームズに協力的である。東洋の神秘をまとった奇怪な事件もナツミの言葉がヒントとなり正体を現してくる。
当時日本の新聞は「夏目狂セリ」と英国留学中の漱石が精神を病んでいると伝えていた。
そんな中、漱石は帰国を急にキャンセルしたため「夏目、精神に異常あり」と文部省に報告されるが、それは友人ホームズのためであった。
また、ホームズは「見送られるのは苦手」と新たな帰国日を明かさなかった友人ナツミの船を得意の推理であて、バイオリンの音色で彼を見送る。
20世紀初頭、あの日本人の英文学者とあの英国の探偵が出会ったとすれば…これこそ世紀の大事件である。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。