FC2ブログ

『虞美人草』から『高慢と偏見』

最近『虞美人草』を読み返した。
前にいつ読んだかも覚えていない。たぶん大学生の頃だから…10ン年前!!
漱石の初期の作品が苦手で(短編は好きなんだけど)『草枕』同様、読むのが辛くてなんとか読みきったぞ!という感覚しか覚えていなかった。
これは気合いを入れなければならないということで、『漱石研究』の虞美人草特集号をAmazonで検索してみた。私はこの号を持っていなかったのだ。
最近『漱石激読』というまさかの石原千秋と小森陽一コンビの10年ぶり対談集がでたという影響もある。これはもちろん購入。『漱石研究』が終刊したときはこの二人が何か一緒にすることはもうないと思っていたのだ。ふるふる。感動とともにいろいろ蘇る。そんなこんなで『漱石研究』を強く思い出したのだ。
『漱石研究』は終刊して何年も経っている。案の定、プレミアがついてほとんどの号が高値になっていた…ああ。あと2冊ほど買えてないんだよなあ。学生のときお金なかったんだもの…
ところが!なぜか虞美人草特集号は在庫があって普通に買える。もうこれは買うしかない。ポチッ。
そして私は『虞美人草』と『漱石研究』虞美人草特集号を並行して読んだ。あ、『漱石激読』も一緒に。久しぶりの感覚であった。大学生の頃のようにノートも作ってみた。こうして小説を読み解こうとしてたなあ。
そして!面白いじゃないか!虞美人草!昔は読むのが辛いくらい全然面白くないと昔は思ったのに!
しかし漱石は自分でこの作品を失敗作だと思っているらしい。研究者の間でも失敗作と散々言われている。漱石は『虞美人草』をジェーン・オースティンの『高慢と偏見』を意識して書いたそうだ。
となると、こちらも読まねばならない。
本棚にはあるのだ。そう、昔読もうとして挫折したのだ。海外文学で登場人物が多い小説が苦手で…途中で混乱してしまうのだが、ちょうどEテレ「100分で名著」で『高慢と偏見』が始まったのだ。これは読めということでしょう。
予め登場人物と地名を頭に入れたら読めた。そして面白かった!下巻でリディアが駆け落ちしたあたりから一気に読んだ。
ところでこの『高慢と偏見』というタイトルが読む前から気になっていたんだけど、もうちょっと他になかったんかい、と思っていたが、読んだあとには『高慢と偏見』というタイトルの秀逸さに気付く。
そして、これを読んでから『虞美人草』が研究者からも漱石自身からも「失敗作」と言われることがわかった。
これを20歳の女性が書いたとは…
一方は明治期日本の結婚問題、他方は19世紀イギリスの結婚問題。どちらも今とは違う習慣や常識や社会制度。ところが人はどうでしょう?あの頃から進化しているかしら?
興味のある方は読んでみてください。

写真は虞美人草ノートの端に書いた登場人物の似顔絵。結構うまく描けたと思うんやけど。






スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。